こちら戦略編集局

~戦略コンサルタント高橋透の日記風コラム~

マネージャーの最も重要な資質とは誠実な人格

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

「The Proof of the sincerity and seriousness of a management is uncompromising on integrity of character」

一人のマネージャーの真実性や真剣さの証とは、疑うべくもなくその誠実な人格にある。

P.F. Drucker Management: Task, Responsibilities, Practices

偉大な経営学者 P.F.ドラッカーの言葉である。
ドラッカーは、マネージャーとは、仕事の能力や知識、きめ細かさ、
マナーなどが欠けていたとしても許されるものであるが、
誠実な人格であることだけは、絶対譲ることができない 重要な資質であると述べている。
もし誠実な人格でない人がマネージャーであったとすると、その人物を選んだ上司もまた許されないと、
マネージャーの誠実さに対して妥協のない強い考えを示し、その重要さを強調している。
誠実な人格であるかどうかは、部下、同僚、上司として数週間一緒に働けば、
解ってしまうものだとも言う。

誠実な人格とは、必ずしも入学の難しい大学や有名企業で学べるものではない。
また、「私はこうだから誠実な人格である」と説明するものではない。
誠実な人格とは生活や仕事の実践の中でしか表すことができず、
また自分以外の周りの人が認識すべきものである。

つまり誠実な人格とは、子供の時から生活、仕事など様々な現実の実践場面で悩み、
選択して行く中で修練されるものである。
時には失敗もあろう。しかし、もしそれに気付いたならば、反省しすぐさま修正していくことが大事である。
誠実な人格とはそういったことを繰り返していくことで鍛え、育まれるものであると思う。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

世界が直面したことのない新たな危機「欧州国家不安」

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

欧州の債券市場で昨日11月25日、イタリア10年もの国債の利回りが、
一時、自力では資金調達が難しいとされる7.3%に上昇した。
優良国債と見られてきたドイツ国債の入札も、今週は不調で売り出しの半分しか買われなかった。
利回りの上昇に見られる欧州の国家財政の不安は、欧州はじめ世界の金融機関の経営不安に
つながっている。
さらには遠く日本の長期金利にも及び、昨日25日の日本債券市場の長期金利は、1%台となった。
これで日本の財政再建も本当に待ったなしの状況に追い込まれてきたと言えるのではなかろうか。

2008年の米国リーマンショックは、米国住宅債券市場の崩壊にはじまる民間部門での金融不況であった。
今回の欧州不安は、国家財政の破綻、不安が原因の、金融、経済そして社会不安である。
従ってリーマンショックの時の様な各国の財政出動は行いにくい。
我々はこのような国家不安が、世界経済社会の不安をもたらす危機に遭遇した経験はない。
言わば新種の経済、社会不安と言える。

政府はまず、生活者や健全な企業を守るために、このような膨張しすぎた金融から起こる危機を、
実態経済から切り離す方法を考えるべきである。
また製造業やインフラ産業などもバブルで膨らんだ需要への依存を少なくするべきである。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

タニタのレストラン

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

体重計や体脂肪計、万歩計など健康測定器機のメーカータニタ。
丸の内にレストラン「丸の内タニタ食堂」を、外食企業とのアライアンスで出店するとの報道が先週あった。
レストラン業に先立ち、タニタは「体脂肪計タニタの社員食堂」という書籍で、
低カロリーだが食べ応えのある食事メニューの紹介を行い、なんと書籍は400万部売れたとのこと。
健康器機のプロであるタニタが、単にハードウエアだけでなく、徹底した生活者研究と、
さらには自社の社員食堂での実践を通じたノウハウが生活者の気持ちをつかんだのだと思う。
タニタの例を見ると、現在景気の先き行きが不透明な中、「超本物しか通用しない時代」と言えよう。
製品やサービスの背景まで徹底して知り尽くし、関連するあらゆるものを提供できること。
顧客の需要を掘り起すのは「超本物」しかない。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

欧州連合(EU)の危機の根源は何か?

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

欧州連合(EU)の失敗が、世界経済をこれまでに経験のない
大恐慌に巻き込むのではないかという懸念が広がっている。

日経新聞11月15日 経済教室でケンブリッジ大学のドミニク・リーベン教授は、
EUの現代版帝国への試みが、グローバル経済の中での混乱と
各国のナショナリズムの台頭で、失敗の可能性が日々高まっていると予測する。
教授はEUの帝国主義は「有権者の暗黙の合意と無関心」によって成り立っている
と記事の中で述べている。
「有権者の暗黙の合意と無関心」が具体的に何であるかは書かれていない。

私が個人的に推測するのは、グローバル経済化が加速する中で、
各国の政治、経済人が、規制をうまく使ったEUの帝国主義への利益誘導、
土地や金融商品の値上がりを期待した経済の活性化、
つまりバブル経済ではなかったのか、ということである。
政治家、経済人の理念を欠いた自己本意、短期思考が
今日のEUの苦境をつくったのではないか。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

事業センスとは事業当事者意識である

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

事業センスとは、「人材、人間関係、業務、顧客、技術、製造、物流など様々なことを
体系的かつ機動的に運用してお金を生み出すこと、目標とした結果を出すこと」である。
経営コンサルタントも何かの業務の専門家であって、事業センスがない人も多い。
大企業の役員や部長でも機能部門の業務に精通し、リーダーシップを持っていても、
事業センスがあるかどうか解らない。
営業成績NO.1で事業成果の近くにいても事業センスを持っているかは解らない。
事業センスとは特別な能力、スキルである。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

グローバル化の本質は「事業」

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

日本企業のグローバル化への遅れが問題になっているが、
その中身を深く見てみると問題は「グローバルで事業が出来ていない」ことに行きつく。
製造が現地化され、営業や開発も現地に人が配置されたが、
それは現地事業部門ではなく、日本本社の一機能拠点であることが多い。
現地で製品が企画、製造されても事業に不可欠なマーケティング機能が不在で、
欧米そして韓国企業と差をつけられている業界も多い。
実はこのような問題は、グローバル展開だけに限った話ではない。
グローバル展開で苦戦している企業の多くは日本においても「事業」経営が不十分なのである。
それが海外で展開となると、問題がクローズアップされているだけである。

しかし、ちゃんと「事業」を経営することは相当に難しい。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

繋がることのメリット

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

Facebookの利用者数が7億人を越えたと言われているが、
聞くところによると日本で利用する人は300万人ぐらいと他国と比較しても
普及率は低いらしい。そのことが良い悪いと簡単に決めつけられない。
しかし一つ危惧するのは、繋がることの価値を感じていない日本人が多い
のではないかということ。大きな会社に所属して、それなりの地位もあれば、

「なにもSNSまで使ってせわしく繋がらなくてもいい」
「情報の機密性が心配だから余計なことはしない」

などと考えるのも当然である。
しかし、世界には繋がることで、大きな経済的、また精神的にも
大きく人生が開かれていく人も多いのである。
またそういった夢を持つこともとても大事なことである。

「会社であまり環境の良くない組織に所属しているが、
自分のネットワークでつねに励まされ、前向きになれる。」

厳しい世の中ではこういった「精神的価値」は重要である。
モノ、カネの満足ではない、価値観の共有こそ人生最高のベネフィットだと思う。
世界では今つながる価値が重視されていることは知っておきたい。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

NEXT LEADER(ネクスト・リーダー)

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

今日、民主党の次期代表、つまり日本の首相候補5人の公開討論会をテレビで見た。
私個人で言えば、歴代の首相批判をするのはもうあきあきしている。
メイントピックスの国の財政問題に関しては誰もが明確なビジョンを持っていない。
どれもこれも切れがない。借りてきた言葉での話という感じ。
なぜなんだろう。資質や能力の問題?
決してそんな事はないと思う。
じっくり時間をかけて深く考えていなかったり、知識不足だったり、
問題の本質をつかみきっていないのだと思う。
たぶん彼らは地元の後援者の対応や、党有力者との調整などで、
次の首相として哲学をつくる時間がほとんどないのだと思う。

そういう意味ではどこかの会社の経営トップのビジョンと似ている気もしないでもない。
考える時間をとっていない。その環境があまりない。
国の運命を担うNEXT LEADERを生み出す仕組みそのものから変えないと、
強いリーダーは出てこない。
我々国民も、NEXT LEADER候補を支え、育てる仕組みを真剣に議論
しなければいけない時代なのだと強く思う。

企業経営を振り返ってみると同じことが言える。
いま自分の会社に世界で戦っていけるグローバルビジネスリーダーが何人いるのか。
リーダーを生み出す仕組みがあるのか?
これも真剣に議論しなければならない。
国も会社もすべて人で成り立っているのである。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

問題と直面するから知恵が出る

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

私が学生だった頃に比べれば情報、知識の量は爆発的に増え、
アクセスも驚くように楽になった。インターネットのおかげである。
情報、知識は大変重要であるが、今や誰にでも手に入る様になった。
それではこれから何で勝負するべきか。

それは「知恵」であろう。「知恵」とは問題解決能力である。
問題解決の能力アップに最も効果的なのは、問題に直面すること、
問題の発生元と接点を持っていることである。
そして楽観的な気持ちで、自分と他人の力を借りて何とかそれを
解決しようとする事ではなかろうか。だから問題を抱えることは、
自分の成長にとってとても大切なことなのである。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

グローバル化によって文化は破壊されるか

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare

タイラー・コーエンという米国でも著名な大学教授、ジャーナリストが
「創造的破壊」(作品社 浜野志保訳、田中秀臣監訳)という本で、
グローバル化で文化が破壊されるのかについて、現実的、創造的な
視点でうまく論じている。簡単にまとめると、グローバル化つまり
グローバルな市場原理で地域文化は保護され、普及することも多く
グローバル化=文化の破壊という考えは必ずしも正しくないとする。
しかし一方で、それぞれの文化の背景が持つ、精神、意識、ニュアンス
などは破壊されていくことがほとんどであるとの考え。
しかし一方で新たな精神文化が生み出されている点にも注目している。
文化論を単に静的なモノとして捉えるのではなく、古代から常に変動、
変化するものとして捉えている点に納得するところがある。

それにしても、このようなスケールの大きなテーマの著作にチャレンジ
するジャーナリストが日本にはいるのだろうか?そんな気もした。

FacebookTwitterGoogle+PrintFriendlyShare