2000年代を振り返ってみると、政治も企業経営も一種の「改革」ブーム
の時代だったともいえる。政治改革、行政改革、経営改革、組織改革、
意識改革・・・。
その背景には、米国流の市場原理主義があったように思える。
「市場化、民営化すること=改革」というイメージがあった。それらは
言わば外からの改革。確かに日本ではそれも必要。しかし、本当に
重要なのは「内発的な改革」。自らが自分自身の理解、意味づけで
「やらなければ」と思うこと。そんな土壌、環境をつくること。それが
本来のリーダーの仕事であろう。しかしそれは「忍」の仕事でもある。
2010年代は、「自分自身とは何か」ということと「自分は今どこにいるのか」
という2つの問いを自分自身にすることで、内発的に自分を改革することが
できればと思う。
今日から新年の業務をスタートする会社もあろうかと思うが、最も気になるのが
日本の経営者、幹部社員の緊張感である。
会社は経営者や現場をリードする幹部社員のやる気と緊張感で決まる。
その経営者の緊張感がどれほどなのかを把握したい。
残念ながら新聞などの新年特集からは、グローバル経済の変化の本質を把握した
緊張感は感じられなかった。広告ほしさの記事が多く、本来のマスコミの使命が
失われてしまっている。大変残念だ。
政治家の緊張感はどうか?政府は国民に日本の財政の現状、過去からの負の遺産を
直視してもらう活動をもっと行うべきではなかろうか?すでに赤字国債は戦時中のレベルを
超えている。国民に当事者意識を植え付けるべきではないか。
米国的なものの特徴とは、「細部はラフだが実理主義的な面では
かなり効果的なものやサービスとダイナミックな仕掛け、仕組み」と言えよう。
マイクロソフト、アップル、グーグル、アマゾン、マクドナルドなど私達個人も
その恩恵をうけている。多少アラっぽくても、環境によかろうが悪かろうが、
使ってみてバージョンアップしたら捨てて、しかし「大筋大変便利」というところであろう。
一方日本的なものの特徴とは、「細部まで丁寧にできていて工芸品的、
職人芸的なまでに真面目で、精緻なこと」ではなかろうか。
使う度に品質の高さ、そこから来る安心感を持ち続けられる。
トヨタ、ホンダなどの自動車産業、キヤノン、ニコンなどのカメラ産業、
そのほか無印良品、ユニクロ、資生堂などが代表的である。
昔のモデルもコレクションしておいて、たまに使ってみて、当時の設計水準の
高さにあらためて感動したりする。
世界の政治・経済における日本の実力と個性を考えると、米国的な土俵で
勝負するのは難しいし、危険なことである。
むしろ米国的なものを利用して、日本的テイストのファンをいかに創り出すか。
そこが勝負ではなかろうか。
そのテイストの中に「もったいない」という自然界に対する人類の節度、
つまりエコロジーの要素を入れていければもっとつよくなれるのではないだろうか。
軍事、情報通信、金融など米国的なものはこれからも世界に広がって行くと
思われるが、その米国的なものと共棲しながら、日本的なものを広げることは
まだまだこれからのような気がする。
米国も米国そのものを見ても解りにくいところがある。
EUやアジア、中東を通して見ればむしろよく理解できるかもしれない。
EUもかつて植民地にしていたアフリカ、アジア、中国から、その昔は
米国からみると、今のEUが多くの戦争を繰り返してEUを作り上げたの
かがよくわかる。
グローバルで物事を見る考えるというのは、三つ以上の地域から
ある一つの地域を考えて見ることではないだろうか。
いま日本という国を、中国、EU、米国、アジア、中東などの価値観
のことなる視点で見ることで、多くの発見があるのだと思う。
多くの知識、情報がネットを通じ無料で手に入る時代である。
一方でますます知識や情報が経済の中心になってくるとも言われている。
このような中で、人がお金を払ってくれる知識とはどのようなものなのであろうか。
一つ目は実践知。実践してみないと解らない知識。智恵と言った方が良いのかもしれない。
二つ目は本質知。めまぐるしく変わる時代の変化に揺さぶられない本質を見極める知識。
三つ目は主観知。自分自身の価値観や感性のフィルターにかけて編集したオリジナルな知識。
いずれも知識や知恵というからには、お客様、つまり困っている人に
その知識や知恵を提供することで大きな喜びがなくてはならない。
2009年12月31日 | カテゴリー:
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仕事柄、企業の競争力とは何かを考えてみることが多い。
12月29日の日経新聞の朝刊に企業の時価総額の逆転が紹介されていた。
日本電産>日立製作所
ファーストリテイリング>セブン&アイホールディングス
サイバーエージェント>アサツーDK など。
果たして現在の企業の経済力は何によって成り立っているのだろうか?
①成長する事業ドメインへの転換力
②顧客の価値に結びつく知識、智恵の創出力。
③顧客価値を商品・サービスとして形作り、提供する力
逆転されてしまった企業には多くの貴重な知識、智恵があるように思える。
しかしそれらの企業は、新たな時代を認識する力に欠け、素早く、大胆に
組織体質を変える力が不足しているのではないか。
一般社員の現場を覗くと
「ウチの会社は中々変わらない・・・」
「優秀で人柄が良い社員が多いのだけど・・・」
といったぼやきが聞こえそうだ。
厳しい競争環境を兆しの段階で認識し危機感をもち、思考、行動を
変えることを「学習」と呼ぶが、逆転された会社に足りないものは
「学習の意欲」ではなかろうか。
2009年12月29日 | カテゴリー:
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プロの登山家が最も注意しなければいけない事故とは、90度の険しい
岩肌を登るときではなく、下山途中のなんでもない道での遭難や、
一般の人がピクニックで歩くような山での滑落事故だそうだ。
事故は緊張の緩み、油断から発生する。テクニックではなく心が
最大の問題であると言う。
ビジネスでも同じではないか。「慣れた仕事」「得意な仕事」「昨年と
変わらない業務」「自分ががんばっても会社の業績にはさして影響が
ない」といった「心」が最大の問題である。マネジメントもこの
「心の問題」を真剣に扱わなければならない。
2009年12月26日 | カテゴリー:
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BPR、ERP,CRS、BSC、ISOといったアルファベット3文字の経営管理ツール、
コンプライアンス、カンパニー制、内部統制、リスクマネジメントなどの社内
ルール、規則。ここ10年の間、日本企業はどれほどの管理ツールを導入し
てきたのであろうか。コンサルタントや経営学者が大もうけをし、そのため
多くの社員が本質を忘れたこれらの管理ツールに振り回され、その結果
多くの企業人は”挑戦意欲”を失ってしまっている。管理過多は無駄な
仕事を増やし業績を下げる最大の要因の一つである。今必要なのは
型破りで周りのやる気に火をつけるリーダーである。大きく外れない限り
ミスを許してくれ、挑戦することを後押ししてくれる人である。
2009年12月24日 | カテゴリー:
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振り返ってみると80年代から、特に多くの製造業の中で世界トップを走ってきた
日本人は、これからもそれなりに進んで行くのだろうと思ってきたところがある
ような気がする。2008年秋の世界的金融・経済不況が起こり、日本の製造業が
今日の状態になるまで、多くのマスコミが「ものづくり大国」とはやし立て、また
多くの製造業に関わるヒトが現実から目をそらしてきたのではなかろうか。
その間人は冒険を恐れ、はみ出すことを避けてきた。その結果人も、組織も脆弱
になってしまっているように思える。「限界に挑戦」「常識ラインを突破する」
などといったことを経験する人は少なくなってきている。
2009年12月23日 | カテゴリー:
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ベストセラー「思考の整理学」で著名な文学者、外山 滋比古氏が
「忘却の整理学」という本を出された。発想を刺激してくれる多様な
例が数多く示され、読みやすく2時間もあれば読め、しかも「なるほど」
と納得する内容である。
情報洪水、情報過多の時代で、一方で創造性が重視される
今の時代には「記憶」よりも「忘却」することこそが重要
と外山氏は著書で述べている。
記憶はPCのメモリーにため、またGoogleなどでいつでも引き出せる。
学生時代から習慣化された「記憶する」ことは、時に「思考」の邪魔になる。
「睡眠」もまた記憶を再整理してくれる大変大切な作業だと述べている。
朝仕事がはかどるのも無駄な「記憶」がなく、創造的作業がやりやすいためだと言う。
自分と周りを眺めてみて、なるほどと思った。
日本の企業や組織も「忘却」が必要なのではなかろうか。
2009年12月20日 | カテゴリー:
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