【マネジメント基礎講座】ビジネスリーダー必須のマジジメントスキル


バックナンバー
メールマガジン

ページ 1ページ 2ページ 3ページ

VOL8 バリューチェーンとビジネスシステム

第8回 2007年3月22日 UP
ニューチャーネットワークス・文
 
( Q )利益を生み出す仕組みとは?
 

企業の悩み:

ここ数年の大幅な規制緩和によって、新規参入や大型の組織再編が誘発され、わが社の経営のあり方にも多大な影響を及ぼしています。こうした環境変化を受けて、わが社の経営陣も、今までの利益を生み出す仕組みが徐々に劣化しつつあるとの認識では一致しているのですが、具体的にはどのように変革したら良いのでしょうか?


バリューチェーンを抜本的に見直して、事業構造改革に着手しよう

 情報機器メーカーD社:CEOで創業者でもあるD氏の話です。


 「最近のノートブックPC市場は、成熟化し、商品のコモディティ化が進んでいます。同業他社も続々と類似商品を発売し、価格競争が激化する一方で、その影響からか、営業利益率の低下傾向が続いています。わが社のビジネスの仕組みを、新しく競争優位性があるものに再構築するにはどうすべきか、悩みはつきません」。

 

 商品(製品 ) が消費者の手に届くまでには、開発、部品の調達、生産、物流、宣伝(マーケティング)、営業、販売、アフターサービスの提供などさまざまな業務の流れが存在します。「バリューチェーン」(付加価値連鎖)とはそうした業務の一連の流れを指すもので、その流れのどこで利益を生み出すか、その仕組みを定義したものが「ビジネスモデル」です。

 

 ビジネスモデルとは「儲けるための仕組み」と言い換えることができます。例えば、D社は、通常では高コストにならざるを得ない個別受注製品を、最終顧客への直接販売によって流通コストを削減して低コストで提供する「Dモデル」によって、市場を席巻しました。


キーワードその1:バリューチェーン

図1
 

 一般的なバリューチェーンとは、新製品を企画・開発し、必要な部品を調達し、完成品に仕上げ、マーケティング活動で認知度を高め、製品を市場に流通させて販売し、アフターサービスを提供するといった流れになります。当然、業界や企業によってバリューチェーンは異なりますが、組織内部の活動を主たる活動と支援活動に分け、価値産出までの流れを示すという考え方は共通です。


 このような一連のバリューチェーンを持つ業界においてコスト競争を志向する場合、顧客が求める機能を維持しながらも、どの部分でのコスト削減が可能かを考えることになります。先の「Dモデル」では、直接販売を行うことで流通の部分でコストを削減しました。「Dモデル」と対極にある需要予想に基づく多品種/大量生産型のビジネスでは、部品等についてバーゲニング・パワーを最大限活用して外部調達部分でコスト削減が可能です。一方、化粧品のようにブランドイメージが大きな価値を生み出す場合、宣伝活動や流通チャネルへの投資が必要ですし、複写機などの業界では定期点検といったアフターサービスが競争優位を築く要因になることもあるでしょう。


 このようにバリューチェーンの構造をつかむことにより、業界全体の利益構造および、自社の利益構造の強みや弱みを把握することができます。また、業界や市場によって競争を有利に運ぶポイントが異なり、業界に特徴的なバリューチェーンやビジネスモデルが存在することも理解できます。


▲ ページトップへ戻る
ページ 1ページ 2ページ 3ページ