| 2007年10月3日 UP ニューチャーネットワークス・文 |
( Q )どのようにして、自社の成長戦略の方向性を決定すればよいか。
企業の悩み:
当社は、トップシェアを君臨しているライバル企業に対抗して様々な施策を打ち出し、ナンバー 2 の地位を長年維持してきました。現在もそれなりのステイタスは維持しているものの、既存事業の市場そのものが縮小傾向にあり、当社もこれからの経営のあり方について大変悩んでいます。また、同じ経営環境下にあるトップ企業は強固なビジネスモデルを構築していますが、わが社のようなシェア 2 位以下の企業は既存市場の縮小による影響が強く出て、業績の落ち込みが激しいのです。
当社としては、ナンバー 2 企業としてトップ企業の戦略を追随する路線から転換を図り、こうした局面を打開したいと考えています。一方で、日本経済が安定成長基調に転じつつあるため、市場創造などリスクが高い方向にシフトすることへの社内の反対論が根強く、意見がなかなかまとまりません。当社がこれからも健全に成長し続けるためには、どうような戦略を打ち出すべきなのでしょうか?
企業が戦略を決定する際の 7 つのオプション
文具・事務用品業界で新しいビジネスモデルで成功した、A社I社長の話です。
「わが社は、文具メーカーの P 社の通販事業部として設立されました。トップ企業のK社に対抗して、地理的に点在し、営業効率が低かった中小規模の事業所をターゲットとした新しい通販型ビジネスモデルを企画しました。中小事業所の潜在的ニーズを満たすために、カタログを使って多頻度小口配送による均一なサービス、毎日午後1時までの注文には翌日中に配達するというスピードと利便性で勝負することにしました。その後、通販事業がある程度認知されるにつれて、最終消費者のニーズや要望に直接受けることが多くなってくると、『 P 社のブランド以外の文具も扱ってほしい』『いつも使っている商品が欲しい』『欲しい商品がカタログに載っていない』という声が増え、顧客に期待に応えられないという今後の成長に関わる問題が生じてきました。やはり、顧客が求める商品を扱うことが今後の成長につながると思いますが、 P 社以外のブランドを扱うことは、社内の反対を招きかねません。わが社が今後も成長し続けるためにどのような戦略を展開していくべきか、悩みはつきません」
ところで、企業が戦略を決定する際の行動オプションとして、一般的には以下の7つを挙げることができます。
1 現状維持
現行の戦略が本来取るべき方向性を示し、十分に競争優位が保てる場合、あるいは環境の変化期にあり、下手に動かず状況を見極める必要がある場合にとる戦略オプションです。
2 撤退
コスト・リーダーシップ、差別化、集中化といったいずれの競争優位も構築できない場合、あるいは全社的に見ても撤退が得策であると判断される場合にとる戦略オプションです。
3 現状戦略の強化
現状維持は何もしないことですが、この場合は、現状の戦略の方向性を変えないでその内容を強化し、常に戦略に従って動かなくてはならないという戦略オプションです。
4 既存市場への浸透強化
コスト・リーダーといった競争優位によってシェアの拡大が見込める場合に、既存の市場シェアの拡大を目指す戦略オプションです。
5 市場開発
従来とは異なる市場で競争優位が築けると判断される場合にとる戦略オプションです。
6 新製品・サービス開発
市場が製品・サービスの新規開発、改良を求めている場合、かつ自社に開発、改良を行う技術やスキルが備わっている場合にとる戦略オプションです。
7 多角化
外部市場の変化などによって既存事業の撤退などが起きても、新しい収益基盤となる事業を育成するための戦略オプションです。
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