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高橋透の組織の中の“挑戦するリーダー”を探せ バックナンバー
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プロフィール:高橋透
ニューチャーネットワークス:高橋透上智大学経済学部、旭硝子(株)コンサルティング会社を経て  現在ニューチャーネットワークスグループ代表。  事業戦略、新事業・成長戦略、アライアンス戦略、役員、経営幹部研修  などに従事。主な著書、訳書に「事業戦略計画のつくりかた」「図解技術  マーケティング」「GEワークアウト」など
 2006年5月22日 UP
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組織の中の“隠れたリーダー”を見つけだすのがコンサルタントの仕事 連載1
高橋 透:文

どんな組織の中にも熱い想いや使命感を抱いた“隠れたリーダー”は必ず存在します。その“隠れたリーダー”を見つけ出し、彼らがのびのびと目標を達成していける環境を作っていくことが、経営者の役割として、とても重要なことなのです。



 「経営コンサルタント」と言うと、最新のマネジメント戦略手法を企業に当てはめ、業績を上げることといったイメージが強いのですが、現実はすこし違います。もちろん手法の研究とその導入は、私たちの大切な仕事です。しかし、それよりも重要なのは、組織を成長させるために、“隠れたリーダー”を組織の中から見つけ出すことなのです。


 私たちは、いったん仕事が始まると、経営幹部の方やプロジェクトメンバー、現場で活躍する方など、早い段階でできるだけ多くの方とお会いして、「この会社の」そして「今回のテーマ」での“隠れたリーダー”を探します。“隠れたリーダー”は、会社や組織の中で、これまで目立った活躍をしていない人である場合が多く、たいがい組織の中に隠れています。「地味だけどコツコツやっている」「ちょっと変わった問題意識を持っている」「仕事に対して高いプロ意識を持っている」といった評判の人が、“隠れたリーダー”である可能性が高いのです。


 とはいえ、“隠れたリーダー”は組織の中では潜在的な存在であり、見つけ出すのは容易ではありません。私たちは、仕事のはじめの段階でリーダーが見つかりさえすれば、「良い仕事ができそうだ」と仕事のゴールが見えたような気にさえなります。それほど“隠れたリーダー”の発見は、私たちにとって大事なことだといえます。


“隠れたリーダー”の想いを汲み、戦略に結びつけていく


 “隠れたリーダー”を発見できたら、その次に私たちが行うのは、そのリーダーの本音や想いを引き出す作業です。多くの場合、“隠れたリーダー”の想いは、言葉としてなかなか表に出なかったり悩みの奥底に隠れているので、たいがいここに苦労があります。こうしたリーダーの本音や想いを引き出すために、公式な会議の場はもちろん、会議と会議の間の休憩時間や懇親会なども活用します。


 例えば、私はタバコを吸わないのですが、“隠れたリーダー”がタバコを吸っていればそこに行って雑談をします。そのリーダーが「ちょっとしたことで困っている」ともらせば、何かお手伝いできないかと申し出る。時には趣味や家族の話まで聞くこともあります。


 さりげなく、しかしねばり強くそのリーダーと接点を持ち続けていると、リーダーはやがて少しずつ自分の想いや問題意識をポツポツと話してくれるようになります。この瞬間こそ、私たちの“勝負どころ”なのです。ここぞとばかりに徹底してリーダーの想いを引き出し、課題や問題を共有し、共感する。その想いが出てきた組織的な背景や歴史、リーダーの想いの強さを聞き出す。さらに、問題や課題解決のアイデアを、私たちとのディスカッションの中で創造的に発想してもらうようにする。そのようにして、そのリーダーの個人的な想いや価値観、そして固有の強い能力を結びつけた作戦を練り上げていくのです。


 ところで、“隠れたリーダー”の想いの強さは一体どこからくるのでしょうか。私たちが“リーダーと思える人”と接して感じるのは、リーダーが持つ目標の的確さや明確さです。リーダーは、個人としても、組織や社会の一員としても、核心をついた、明確な目標や理念を持っています。「目標を達成するのだ」という強い使命感を持っています。目標をきちんと持ち、それを毎日意識しているので、当然目標達成への想いも強いのです。


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