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高橋透の組織の中の“挑戦するリーダー”を探せ バックナンバー
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プロフィール:高橋透
ニューチャーネットワークス:高橋透上智大学経済学部、旭硝子(株)コンサルティング会社を経て  現在ニューチャーネットワークスグループ代表。  事業戦略、新事業・成長戦略、アライアンス戦略、役員、経営幹部研修  などに従事。主な著書、訳書に「事業戦略計画のつくりかた」「図解技術  マーケティング」「GEワークアウト」など
 2006年6月14日 UP
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高い成果を継続して出すリーダーの条件 連載2
高橋 透:文

 

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 お客様の現場で、私がコンサルタントとして感心させられるのは、次のようなお話を伺った時です。お客様の機密の問題から、話はそれとわからないように変えていますが、これらのケースは私たちのここ半年の仕事で実際にあった話です。
 

■ケース1:失敗事業の技術を新たなビジネスで生かす
 研究を始めてから10年かかってようやく製品化までこぎ着けた。しかし、事業としてスタートしたものの、赤字が続き、事業そのものが打ち切りとなった。その後、自分の専門外の事業部門に転勤した。ある時、失敗した事業の技術が転勤先の新製品に生かせるのでないかと思い、自分で新たなビジネスプランを作成し上司に提案した。顧客も自分自身で見つけてきた。あれから3年、失敗した事業で培った技術をベースにした新製品が今、事業の柱になっている。
 

■ケース2:様々な職種を経験したことが今の成功につながる
 自分の希望するインテリア製品開発の職種になるまで入社以来25年間待ち続けた。やりたい仕事にようやくつけたのは、異動を4回経験し、すでに48歳になった時だった。しかし、その25年間で身に付けた営業管理、経理、総務の仕事の経験が役に立った。当社にこれまでになかった市場を開発し、会社の業績にも大きく貢献し、1年後には事業全体を任される立場になった。今の成功はこれまでの経験の積み重ねとしか言いようがない。
 

■ケース3:出向先で自分のやりたかった分野を真剣に追究する
 50歳を過ぎて、誰が見ても左遷としか思えない小さな関係会社に出向になった。これでサラリーマン人生も終わりかと思った。新しい職場では、これまでとまったく畑違いの営業の仕事につくことに。しかし、そこで初めて顧客と直接の接点をもつことになった。それから3年間、真剣に営業に取り組んでみた。前々から自分が考えていた顧客志向に挑戦することができた。その姿を見てか、周りの部下も以前より頑張る様になり、業績も急速に向上した。今年その関係会社の役員に昇格する。
 

“成功するリーダー”のもっとも重要な条件とは何か


 これらの人に共通するのは、“高度な戦略手法”などを知っていることではありません。それは、成果に対する驚異的とも言える粘り強さ、おかれた環境の中で物事を柔軟に前向きにとらえる力の存在です。その根底にあるのは、それぞれの人がもつ独自の強い「理念と使命感」です。その「理念と使命感」が、目的の達成をあきらめないことや、決定的に不利とも思える環境でも常に新しい発見や学習を行うことにつながっています。また、「理念と使命感」による積極的な行動が周りの人の共感を呼び、協力を引き出だし、その結果として成功を勝ち取っています。

日々の発見やねばり強さが「理念」を形作る

 コンサルティングの現場では、リーダーがプロジェクトを引っ張ることによって成功するかしないかを見極めなければならないことがよくあります。その時に最も重視するのは、リーダーがそのプロジェクトや仕事に対してどの様な「理念」をもっているか、そしてその理念を達成しようとする強い意欲、つまり「使命感」を持っているかどうか、ということです。
 

 リーダーに必要な成功条件が、なぜ、ビジネスの知識やスキルではなく「理念と使命感」なのでしょうか。その答えははっきりしています。「理念と使命感」があれば、あきらめることなく、成功するまでやり続けることができるため、何らかのかたちで成功する可能性が高いからです。反対に、いくら高度なビジネスの知識やスキルがあったとしても、「理念と使命感」が無ければ成功しない可能性が高いと言えます。


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