上智大学経済学部、旭硝子(株)コンサルティング会社を経て
現在ニューチャーネットワークスグループ代表。
事業戦略、新事業・成長戦略、アライアンス戦略、役員、経営幹部研修
などに従事。主な著書、訳書に「事業戦略計画のつくりかた」「図解技術
マーケティング」「GEワークアウト」など |
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| 2006年12月27日 UP | ||||||||
高橋 透:文
![]() 若手の戦略プロジェクトの組織化を仕掛けた“部下なし部長”最近、企業では部下をもたない「部長」や「課長」が増えています。私のお客様にも、そのような“部下なし”の部長さんや課長さんがおり、その中に特に注目すべき活躍をしている人がいます。一昔であれば、“窓際”とも思える、部下なしの管理職。今回は、私が注目している魅力的な“部下なし部長”や“部下なし課長”を紹介したいと思います。
ある消費財メーカーの部下なし部長は事業部の企画管理部門に所属しています。その部下なし部長さんは、毎年“数字合わせ”のようになってしまっている中期計画や予算計画を大きく変革し、 30 歳台を中心とするミドル層の思い切った意見を反映させた中期戦略計画にするために、ある仕掛けをしたのです。
以前その会社では、中期計画策定の時期になると、事業部トップである事業部長や役員は、中長期の成長戦略のネタに困っていました。一方、 30 歳台のミドル層は、毎年せっぱ詰まった状態で、中期計画、予算計画の策定につきあわされていました。 30 歳台のミドルには、決して戦略的なアイデアがないわけではありません。「いろいろアイデアはあるのに、せっぱ詰まった状態で中期計画や予算計画を“つくらされてしまう”」そんな不満が長いあいだ続いていたのです。 そこで、 企画部門に所属している部下なし部長さんは、 30 歳台のミドル層による「事業戦略プロジェクト」の組織化を事業部長や事業担当の取締役に提案しました。「事業戦略プロジェクト」は、営業、研究、設計開発、製造など様々な部門から選抜された 30 歳台の社員5〜6人からなるチームです。 3 つの「事業戦略プロジェクト」が組 織化され、中期計画の目玉になりそうないくつかの戦略課題を、そのチームで調査分析し、企画するという案でした。 “部下なし部長”による仕掛けとはまず部下なし部長さんは、事業部長や事業担当の取締役から、事業戦略に関する大まかなビジョンや目標を聞き出しました。同時に、中期計画策定にあたって人事、財務上、競合との競争に関する与条件も確認しました。それらを「トップの想い、期待」としてプロジェクトメンバーに伝え、プロジェクトをスタートさせました。
約 2 カ月後、戦略の仮説が見えてきたところで、それらの仮説について事業部長と担当取締役に対して、中間報告を行いました。チームによっては、事業部トップと意見が大きく異なることもありましたが、お互いに意見を交換することで、戦略の最終まとめに向けて、方向性を確認することできました。 一つのチームは、事業トップの期待をはるかに超える戦略仮説を企画することができ、高い評価を受けました。
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